Bakong  :  最初のピラミッド型寺院

 訪問日

 18Dec2006

 創建者

 Indravarman 1st
 創建年代  881
 建築様式  Preah Ko Style
 宗教  Hindu



この遺跡は、Siem Reapから、国道6号線を
約13km東に進み、標識のある分岐を南に
入ったところにある。

右の説明によると、ガンボジアに、最初に建立
されたピラミッド型の寺院と言う事だ。

右写真を見ると、2重の環濠で囲まれている。
しかし、観光客用の駐車場は、最初の環濠の
内側で、最初の環濠を見る事は出来なかった。


































遺跡の駐車場に車を止めて、東正面から遺跡の中に入る。

最初の東塔門の跡で写真を撮る。
正面に祠堂が見えている。
















環濠を越えて遺跡に向かう参道にはナーガの欄干がある。
このナーガの欄干は、ナーガの胴体が直接地面に接しているクメール建築初期の
デザインである。


















環濠。
護岸の為にラテライトが積まれている。



















子供達が立っている場所は、今は崩れてしまっているが、第3周壁の東塔門があったと
思われる場所。
その向こうには、5層のピラミッド状の基壇の上に、中央祠堂が建っている。


















南東から遺跡を見たところ。




















第3周壁の内部、南東隅の2基のレンガ造りの建物。
多孔式の窓が開いている。



















多孔式窓を内部から見たところ。
レンガを積み上げた壁に、たくさんの穴をくり抜いて窓にしているようだ。























屋蓋構造部を内部から見たところ。
























ピラミッド基壇の東西南北の各辺には、一対ずつ計8基の祠堂が立っている。

これは、南東の祠堂の跡。
階段の両脇には、シンハの像がある。





















北東の祠堂。
まぐさ石が残っている。
















そのまぐさ石の拡大写真。

まぐさ石の中央にはガルーダに乗るヴィシュヌ神。
そして、まぐさ石の上部には、元々、破風があったと思うが、その破風の下端部が残っている。
そのレリーフは、横たわるヴィシュヌ神。アナンタ竜の上に横たわっているはずだが、アナンタ竜はどこ?



























そして、祠堂の前にあったシンハ像。
貴重な遺産に登ったらダメと言っても、目を放すと登ってしまう我が子。
ごめんなさい。






















レリーフは、門衛神ドヴァラパーラ。
























参道に戻って、ピラミッドに登る。
登り口にも、楼門があり、そこに配された窓から、頂上の祠堂の屋根が見える。























最上段(5層目)の中央祠堂を見上げる。
4層目には、12基の小祠堂が配置されている。
中央祠堂手前の小さな祠堂は、そのひとつ。

















5層目の基壇の南側壁面には、戦う阿修羅の像。
かつては、壁面全体にレリーフがあったと思われるが、このレリーフのみはっきり残っている。
(なぜ、このレリーフのみ残ったか?諸説ある。)

その貴重なレリーフの目に落書きした人がいる。
本当に悲しい事である!

ところで、いろんなガイドブックには、戦う阿修羅の
像と説明があるが、いつ、誰と、なぜ戦っているの
だろうか??

ゴロタさんの「ゴロタのメモ帳」と言うプログの中に
以下のような記載があり、大変参考になりました。

左下の羽根のようなものはガルーダの翼の先だった。言われてやっと判るが、(このレリーフの左のエリアを含めて全体を俯瞰すると)阿修羅の視線の先に、うっすらと人のような形が見える。ガルーダに乗るビシュヌ神と阿修羅の戦いの場面なのだ。

確かに、ガルーダにのるヴィシュヌ神と阿修羅の
戦いの場面のように思う。

でも、なぜ戦っている?
アムリタの奪い合い?
でも、その時はガルーダがいなかったと思うし…。
そんな、細かい事は気にしてないレリーフか?

一方で、私がこの遺跡を訪れた時は、ガイドさんが、
インド叙事詩マハーバーラタのパンドゥー5兄弟だと
説明を受けたような記憶が?
でも、良く見ると6人いる?もう一人はクリシュナ?

このレリーフは、何の場面か想像すると楽しいし、
もっと調べてみたいと思ってしまうレリーフである。








そして、この阿修羅のレリーフの左側にあったレリーフ。
上記ので紹介のゴロタさんの「ゴロタのメモ帳」の中で、全体を見てと言う言葉が出てきたが、上記のレリーフと関連があるレリーフではないかと思う。

















以下は、その拡大写真。
これは、5層目の基壇の縁を飾るレリーフ。
























これは、上述のガルーダに乗るヴィシュヌ神と戦う阿修羅達のレリーフの一コマであろう。





























中央祠堂の入口脇のデヴァダー。
創建年代が異なるアンコールワットのデヴァダーと、少し雰囲気が異なる。
































中央祠堂の前で。

























これは、門衛神ドヴァラパーラであろう。

























牡牛の悪魔アリシュタと戦うクリシュナ。


































これも、クリシュナが悪魔の牡牛アリシュタと戦っている場面。
中央の木には猿?リス?小動物がいる。


































最上段から北東方向を見たところ。
右端は、さっき通ってきた参道。


























4層目の小祠堂。




















3層目までの基壇の隅には、象の像が設置されている。




















基壇の壁面には、こんなレリーフもある。

























ピラミッド下の西面の南側祠堂にあったまぐさ石。


















その拡大写真。
カーラの上に座る神。カーラが口から花綱を吐き出しており、花綱の途中には象に乗る騎士が飛び出している。

















































ピラミッド下の南面の西側祠堂にあったまぐさ石







































その拡大写真。





























デヴァダーもあった。
























環濠を越えて西塔門へ向かう。




















環濠の外の周壁。


















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