シヴァ神の結婚式

 
私が上村勝彦氏著の「インド神話」の中で読んだシヴァの結婚に関する話の要約は以下。

シヴァは、妻のサティーを失った後、ヒマラヤで苦行を積んでいた。
それを知ったヒマラヤ王は、娘ウマー(サティーの生まれ変わり)にシヴァの身の回りの世話を指示。
そして、シヴァのウマーに対する恋情をかきたてる為に、インドラ神が愛神カーマを派遣。
愛神カーマが、恋の矢をシヴァに向けて射ようとした時、シヴァに見つかってしまい、シヴァの第3眼が火焔を発し、カーマは灰と化してしまう。
それから、ウマーはシヴァの愛情を得る為に、苦行に身をゆだねる。
そこへ苦行者がやって来て、シヴァの悪口を並べたてるが、ウマーはそれに反論し、シヴァに対する愛情で占められていると言う。
本当は、その苦行者はシヴァで、シヴァの姿に戻り、シヴァはウマーと結婚する。

ちなみに、シヴァに焼かれて灰となった愛神カーマは、シヴァとウマーが結婚することにより、カーマは再び姿を取り戻した。

シヴァとウマーが結婚するまでには、長い話があったようだ。

 遺跡: Prasat Muang Tam / Buriram



カーラの上にシヴァ神が坐している。そのシヴァ神に向け、下方にいるヒマラヤの王が、娘のParvati(別名Uma)を両手で捧げ出している構図。
このまぐさ石は、Prasat Muang Tamの主祠堂にあった物だが、現在は、Phimai国立博物館で屋外展示されている。(2006年当時)

下は、Prasat Muang TamのInformation Centerにあった説明用のスケッチ図。


 遺跡: Wat Pho Yoi / Buriram



中央にシヴァ神が坐している。左端のヒマラヤの王が、娘のParvati(別名Uma)を両手で捧げ出している。2006年当時、本堂の仏像のコンクリート製の基壇の中に埋め込まれていた。

2009年再訪時は、仏像は既に移動されており、今にも壊れそうな木造の本堂だった建屋と、このまぐさ石が埋め込まれたコンクリート製の基壇が残されていた。

Wat Pho Yoiには、全部5本のまぐさ石が残っているが、今後、これらのまぐさ石がどのように扱われるのか非常に心配だ。


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