南大門は、アンコール・トムの周壁にある南門である。
周壁の外側には、環濠があり、環濠の外から、アンコールトムに入る為の道が南大門に向かって続いている。
右写真は、南大門へ続く道の正面から撮影。
道の両側には、ナーガの欄干が南大門へ向け続いている。
但し、このナーガの欄干は、よくあるナーガの欄干ではなく、乳櫂撹拌を
モチーフにしており、ナーガは、大蛇ヴァースキで、その大蛇ヴァースキを綱にして、向かって右側の阿修羅と、左側の神々が綱引きをしている。
右は、大蛇ヴァースキを綱にして綱を引く
阿修羅達。
このナーガは、綱引きの綱になっている大蛇ヴァースキ。
右は、大蛇ヴァースキを綱にして綱を引く神々。
神々の顔は、阿修羅の顔と比較して穏やかで、
神々と阿修羅の識別は簡単にできる。
これは、恐い表情の阿修羅。
阿修羅の表情は、どれも恐いが、全て異なる。
南大門の前から。
南大門の東西南北の四面には、バイヨンと同じく観世音菩薩の顔が彫られている。
この門は、象に乗った戦士達が通り抜けられる大きさにできている。
今は、観光客の為の車や、実際に象に乗った観光客が通っている。
門の両脇には、3つの頭を持つ象アイラーヴァタと、そのアイラーヴァタの上にはインドラ神がいる。
象は、長い鼻で蓮の花を絡め摘んでいる。
鼻で蓮の花を摘むスタイルは、象のテラスの彫刻と同じである。
南大門を通り抜けて、振り返ってもアイラーヴァタに乗るインドラ神の像が彫られている。
■参考
・Angkor Thomの勝利の門
・スコータイのNamo Gate、 San Luang
Gate
・南京の中華門、 汉中門
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