この遺跡は、Bayonの北に位置し、王宮前広場に面した
テラスで、南側にあるのが象のテラス
で、北側にあるのが
ライ王のテラスである。
テラス上には、ライ王の彫像が安置されている。(右写真)
但し、テラス上の彫像はレプリカで、本物はプノンペン国立博物館に
ある。
これは、発見された時、苔にむし、石が腐食した様が、伝説で伝わる
ライ病のクメール王を連想され、ライ王と呼ばれるようになった。
そして、それは三島由紀夫の戯曲「癩王のテラス」でも良く知られている。
但し、現在では、クメールの王ではなく、ヤマ神(閻魔大王)だったと
判明しているらしい。
元々、このテラスは、今のテラスが構築される前に、古いテラスがあり、Jayavaruman
8thの時代に、拡張され今のテラスとなったと考えられて
いる。
よって、今のテラスの内側に、古いテラスが発見され、今ではテラスの内側に通路を設け、古いテラスのレリーフも鑑賞できるようになっている。
右は、内側の古いレリーフ。
これらは、胸があり、女性神のレリーフであろう。
9つの頭を持つナーガ。
顔は上を向き、顔の形は、どこか亀の頭のような雰囲気が
あり、良く見るナーガのイメージと異なるような気がする。
このレリーフには、大きな魚が描かれており、中央のワニが魚のしっぽに
噛みついている。